みなさんこんにちは!ククルです!
乳児や幼児を育てながらシステムエンジニア(SE)として働いていて、こんなことはありませんか?
「保育園のお迎えがあるのに現場作業が終わらない」
「朝保育園に送る時間が決まってるのに、早朝からシステムリリース後待機で出社しないといけない」
「クラウドやAI等、新技術に追いつくために自己啓発しないといけないのに育児に手一杯でそんな暇がない」
「子供が熱を出しても急に休める空気じゃない(休めてもその分別日に皺寄せが来る)」
この記事では、そんな子育てとSEの両立に困っているママさんパパさん向けに解決策をご紹介していきます。
前提として
本題の前に大前提ですが、SEに限らず現場に出てナンボの職業の方(建設土木や交通インフラ等々)は、フルタイムで働こうとするとどうしてもどこかで育児か仕事のどちらかを犠牲にする瞬間が出てきます。今回はその瞬間をどのように軽減していくか?事前に回避できるか?等をご紹介いたします。
私自身は準委任案件のSEとして仕事をしておりましたので、請負案件、社内システムのSEさんのパターンについては周りの話や、「自分ならこうする」という形でご紹介いたします。
また、以下ご紹介する方法は、少なからず所属会社の上長に良い印象は与えないことが多いです。
つまり、直近の「出世に響く可能性がある」ということです。
SEという職業柄、「残業してでも高稼働で働いてこそ評価される」会社も少なからずあるかと思います。(私の会社もそうでした)
そのリスクは重々承知の上ご覧いただきたく思います。もしそれが嫌であれば平行して転職活動をすることも検討しましょう。
SEタイプ別つづけていく方法
請負案件SEの場合
請負案件の場合、子育てをするのに障壁となるのは以下の点かと思います。
- 準委任と違って「成果(納品物の品質)」が全てのため、納期に間に合わないと所謂デスマーチ案件になる。もしくは納品後の障害のために納期後も案件に張り付きになる。
- 「偽装請負」等の違法労働に巻き込まれるリスクもあり、請負案件のメリットでもある「成果さえ出せば休めやすい」状況にならないリスクがある。
これらの点、基本的には請負契約である性質上元請会社に所属している前提でお話ししますが、なんとかブラックな案件に行かないように普段から立ち回っていく必要があります。
具体的には以下の点を意識していく必要があるかと思います。
納期前後でデスマーチにならないよう、先手先手を意識したセルフマネジメント及び品質向上を行う。
こちらは子育て関係なく、普段から意識するべき事柄かとは思いますが、それでも自分だけでは限界のある部分もあるかもしれません。
ただ、自責でトラブルになるのだけは避けなければいけません。自分のせいで障害起こして自分は帰りますは通用しないですしね。
普段から上長(直属だけでなく他プロジェクト等の上長とも)仲良くしておき、いざとなったら育児を優先させてもらえるようにする
ここは社内政治的な部分になります。
昨今、職場の方と飲みに行かず、必要以上に絡まずという若手も多くなっていると思いますが、個人的にはおすすめはできません。
どんなに自分の仕事が完璧でも、やはりチームで仕事をしている以上相手も人間です。本当は管理者としてはダメですが、好き嫌いで評価をする人もいます。
その評価の仕方の是非はさておき、そのような管理者がいる現実を踏まえて、社内で気に入ってもらえることに越したことはないです。
これらがクリアになると、むしろ請負案件では「成果を出せばなる程度働き方に融通が利く」大きなメリットがありますので、子育てに一番向いている業態になるのかなとは思います。
準委任案件SE(SES)の場合
準委任での障壁は何と言っても「月の契約時間に縛られる」1択でしょう。
どんなに生産性を高めて作業をしても、「月の契約時間」を満たしていなければ余計な仕事が降ってきます。
そんな中で子供が熱を出しましたと言って早退や欠勤をすると、その分の時間をどこかで補填しないといけません。
おそらく後述の社内システム開発のSEを含めて、準委任案件SEが一番子育てに向いていない業態だと思っています。(請負もデスマーチになると辛いですが、それはどの業態も一緒でしょう)
この業態での子育てとの両立の仕方ですが、初めに言っておくと、元請け以外(2次請け以降の派遣、準委任契約)では両立は厳しいと思います。
元請会社に所属していると後に紹介する調整方法を使えますが、2次請け以降ではその誤魔化しが使えないことが多いです。(元請け会社へ調整する必要があり、そうなると「あなたはいらない」と言われてしまいます。
所属している会社が2次請け以降の案件ばかりの会社の場合は、躊躇なく元請け案件が多い会社に転職をしましょう。
そして本題の元請け会社に所属している場合の両立方法ですが、以下の点の調整を行うことがおすすめです。
月契約時間が短い(人日7時間計算=月140時間等)案件に異動させてもらう。
ここは中々激戦区になるとは思いますが、月の契約時間が短ければ短いほど何かあった時の稼働調整に融通が利きやすくなります。
通常ですと、人日8時間で月160時間±20〜40時間のレンジが多いとは思いますが、その人日計算が出来るだけ短い案件であれば、多少は動きやすくなります。
在宅勤務の案件に移動させてもらう。
昨今のコロナ禍で在宅勤務環境が整っている現場も多く、通りやすい要望かと思います。
在宅環境にさえなれば、契約時間の縛りはあるにしても保育園の送り迎えの時間も捻出しやすいですし、いざとなれば子供を家で見ながら仕事もできなくはないです。(月齢にもよりますが…)
自分にしかできない作業をなくす。
こちらはある程度上の作業をする方向けの対策です。
その現場の重鎮になればなるほど自分にしかできない作業が増えがちですが、属人化は自分にとってもその現場にとっても良くないことなのは周知の事実かと思います。(その現場から離れたくない方があえてやっているパターンもありますが…)
自分がいつ休んでも良いよう、そして最悪その現場からすぐにいなくなっても良いように自分の分身をたくさん作りましょう。
いい組織造りでも必須事項ですし、お互いにハッピーになりますよ。
上記でも触れている通り、準委任契約は時間に縛られる都合上、子育てにはすごく向いていない働き方にはなりますし、どれだけ子育て期間を乗り切れるかにかかっています。
最悪の展開である転職や休職となる前に、パートナーや親族、シッター等のサービスもフル活用する勢いでいましょう。
社内システムSEの場合
所謂社内SEというものですが、どこまで自分で開発に関わるかによっても変わって来るかとは思います。
比較的内製化しているようなシステムであれば、上記で紹介した請負に近い物にはなるとは思いますが、どちらにせよ社内調整、社内政治が最重要になる業態になると思います。
こちらはSE特有の解決策ではなく、会社員共通の解決策も含まれてしまいますが、以下をご紹介いたします。
上長ととにかく仲良くなっておく
安易ですみませんが、こちらが私の考えうる最重要事項です。
社内SEであれば、自社システムのことですので環境面ではだいぶ融通が利くことが多いと思います。(在宅や作業割り振り等)
これらの融通を利かせてもらう為にも、普段から上長と仲良くなっておき、仕事は全力で行っておきましょう。
ここが普段どれだけ社内で評価されているかの見せ所です。適当に仕事をしていたら、このタイミングが一番しんどくなると思います。
マネジメントスキルに全振りする勢いでスキルアップしておく
100%内製化をしていない限りは、開発要員としてITベンダーを抱えていると思います。
その際にトラブルを起こさないように、ベンダーコントロールや上流工程での品質向上に向けたスキルを磨いておきましょう。
開発案件が炎上する原因なんてほとんど上流工程のせいです。そこが原因で後々デスマーチにならないよう、自分で摘める芽は日頃から摘んでおきましょう。
続けるのが難しい場合
ここまでご紹介していきましたが、それでもSEを続けるのは難しいことが多いかもしれません。
前提でも触れましたが、残念ながら上記の方法は今後の出世に響く可能性もなくはないので、別の会社へ転職することも検討しておきましょう。
終わりに
いかがでしたでしょうか。
昨今育児に関しては寛容になってきている会社も多くはなっていますが、それでも評価には多少響くようなこともありえると思います。(それでも評価に響かないようであればとても良い会社、上長だと思います)
IT業界は流動性もありますし、「いざとなれば会社を辞めてやる」意気込みで交渉をしていくことを強くおすすめしています。
かく言う私もその「いざ」と使って転職した一人ですので、家族のために転職カードを使うことも念頭におきつつ、仕事をしていってください。
それでは!